肉の生食の危険性とその規制

鶏肉、鶏レバーの生食の危険性

鶏肉、鶏レバーは全てカンピロバクター菌に感染しているのでしょうか?
汚染率を調べると鶏レバーや他の内臓は個体数の内50%〜60%がカンピロバクター菌に汚染されていました。
鶏肉に至ってはなんと90%以上という結果です。鶏レバー
肉を生で食べるのがどれほど危険かということがお分かりいただけるのではないでしょうか。
内臓系でも約2羽中1羽がカンピロバクター菌がみられるので、単純に考えれば1/2で菌がいるという結果ですが食べるときは1つを食べるわけではありませんので1/2よりも高い確率で菌を含んでいるといっても過言ではなく肉と同じくらいの危険性があります。

牛レバーの生食の危険性

牛レバーを鶏肉、鶏レバーと同じようにカンピロバクター菌の汚染率を調べてみると鶏レバーが50%〜60%なのに対し牛レバーは約30%ほどという結果でした。
しかし30%と言われればそれでも十分なくらい危険性を感じる数字です。
そこまでの危険性を冒してまで生で食べようという気は起きませんね。

食品衛生法での規制は?

最近の出来事では平成24年7月から食品衛生法にて牛レバーを生食用としての販売、提供を禁止するという法改正がありました。
他にも飲食店や調理施設などでの食事からカンピロバクターなどの食中毒が発生した場合規定日数の営業停止などの処分もあります。
このように昨今の日本の食に関する考え方は厳しくなってきており、それが法律にも反映され、その分、より安全な食の提供に繋がっています。
しかし忘れてはいけないのは、消費者の安全の為に制定されているものであり、提供する側は罰を受けたくないが為に法に照らして営業していくのではなく、安全な食を提供するという強い信念の元に守らなければならない法律だということです。調理師





食鳥処理法とは?

食品衛生法はよく知られる名前ですが、食鳥処理法という名前は聞いたことがない方も多いのではないでしょうか。
食鳥処理法とは簡単に言えば食鳥処理施設における規制や食鳥検査の制度のことです。
カンピロバクターなどの食中毒や鳥インフルエンザなど鶏を介して様々なウイルス感染があり、その発生件数が年々増えてきた為制定され、食鳥処理衛生管理者の常設など厳しい規則、検査項目にて食鳥の衛生的で安全な流通に繋がっています。

このような法律が制定されていても周知されていなければ意味もなく、食鳥からの感染症も多く常に危険が多いということなので法が効いている施設からでてきた食肉だから安全という慢心は持たず、消費者一人一人も注意して調理するなど意識が必要ですね。